自分の父親の友人が大工をやっているのを見て、子どもの頃から建設業には憧れがありました。
新卒で入って、今年で15年目になりますが、とにかく飽きないんですよね。完成した建物の前を家族と一緒に通って「あれ、おれらがやったんだよ」とか、そういう地図に残る仕事をやっているんだという達成感もありますし。
でも、入社のきっかけはもっとフランクで、家が近かったから(笑)。会社に入ると決まった時に社長が工事現場を案内してくださって、お話もいろいろしてくださったんですが、それが一番の決め手だったかな。一代でここまでの会社をつくるすごさに憧れます。
現在、職長をしていて、現場をまとめるだけでなく、材料拾いという仕事もしています。
鉄筋って、みなさんが思い描くような真っ直ぐの状態では来なくて、クネクネした状態で現場に来るんです。自分は図面を見て、必要な寸法を計算して、工場に「この寸法の鉄筋が何本欲しい」とメールをする。それが鉄筋の拾い出しです。
後は、我々、鉄筋工以外にも、内装などのいろいろな業者の方が入るので、知らないことを話し合うのが楽しいです。仲良くなると、家族の話もしますし。今の現場は1年半くらいいることになるのかな。こういう異業種交流も仕事の楽しみの一つですね。
仕事をする上で大切にしているのは、わからないことを絶対にそのままにしないこと。相手が年下でも関係ありません。知らないことによって起きるミスや作業の手直しに比べたら、恥ずかしさなんてないようなものですよ。
このページを見ている方を怖がらせるつもりはないですけど、重大なミスが起きると巨額の損失が出ることもあるので……いえ、決して怖がらせるつもりは……ごめんなさい、それくらい大切だよってことです(笑)。
一方で、仕事のやりがいについてもお話ししますね。昔、上司が言っていたんですけど、「まっさらな状態だったのをオレたちでここまでつくったんだ、すげーだろ」って。本当にそうだよなって。そういう誇りある仕事だからこそ、みんなプロフェッショナルなんだなって、そう思いました。